海に捨てる

最近また金木犀の香りがする。あの香りがするたびに従姉妹の記念樹が金木犀だということを思い出す。

嫌悪しているものやどうでもいいと思いたい事柄こそ無意識下で執着してしまうものなんだろうか。それは矛盾ではなくそうなりたい、そうありたいと掲げる理想なんだろうか。どこか自分を棚上げしているようにきこえてしまうことが多々ある。私にもそういうところあるのかも知れないな……怖い。結局それに囚われたままなんだろうな。ある種枷というか檻の中というか。指摘すると噛みつかれるから檻の外から見ていることしかできない。

静かに穏やかにひっそりと今まで築き上げた小さな小さなコミュニティ、交友関係の中で暮らしていけたらもう充分だなと思う。生きて死ぬだけだもの本当。人生。意味なんてないよ。使命とか意味とかそんなんないよ。安心して不安に暮らそう。驕りや傲慢や顕示欲が人類を生かすなら心の底から滅びてほしい。